夫が浮気相手と私を追い出そうと、私が買うはずだった新築の家を奪おうとしてきた。しかも「お前は古い家具でも持ってけよ」と笑いながら。私は何も言わずに、彼の言葉通りに動いた。でも、彼は知らなかった。私が彼の思い込みを利用して、すべてを仕掛けていたことを。 「ねえ、あなた。その家、本当に欲しいの?」 彼がその言葉に頷いた瞬間、私の計画は動き始めた。彼が気づいた時には、もう遅い。 コメントで続きを読んで。

夫が浮気相手と私を追い出そうと、私が買うはずだった新築の家を奪おうとしてきた。しかも「お前は古い家具でも持ってけよ」と笑いながら。私は何も言わずに、彼の言葉通りに動いた。でも、彼は知らなかった。私が彼の思い込みを利用して、すべてを仕掛けていたことを。 「ねえ、あなた。その家、本当に欲しいの?」 彼がその言葉に頷いた瞬間、私の計画は動き始めた。彼が気づいた時には、もう遅い。 コメントで続きを読んで。

「ねえ、マリー。もう俺たちの関係も終わってるし、お前も気づいてるんだろ?」
「いきなり何言ってるの?何に対して気づいてるって言うの?」
「それくらい察しろよ。お前がそういうところだから、俺たちの関係も終わったんだよ。」
「関係が終わったのは、あなたが浮気したからでしょ。自分を棚に上げないでよ。」
「やっぱ知ってたか。なら話は早い。俺と彼女は、この家の見積もりにあった新築に住むことにした。だから、あの家をくれよ。」

私は呆れて言葉を失った。健太は、私が家を買うつもりで見積もり書を集めていたことを、勝手に私の部屋を漁って知っていたのだ。しかも、それを平然と「財産分与のためだ」と言い張る。

「ちょっと待って。勝手に私の部屋に入ったの?しかも、やってることは泥棒じゃない。」
「財産を隠されたら分与しにくいだろ。当然の権利だ。」
「財産分与は権利だけど、パートナーの部屋を勝手に漁る権利はないわよ。」
「うるせえな。とにかく、お前は家を買うんだろ?なら、その家は俺がもらう。」

私は頭が痛くなった。健太は、私が買う家を自分が住むために使うつもりらしい。しかも、私が買った家具や車は全部自分のものにすると言い出した。

「お前はどうせ家を出て行くんだろ?なら、結婚中に買った家を財産分与の対象にすればいい。俺は実家を売った金があるから、実質あまり出費にならない。その代わり、家具と車は全部お前のもの。お前は家の金額の半分で、家具も車も手に入る。悪い話じゃないだろ?」

確かに、私は使い慣れた家具を手放したくなかった。でも、こんな条件を飲んでいいのだろうか。

「本当にそれでいいの?後で文句を言われても、名義変更したらあなたの土地になるわよ。」
「それでいいって言ってるだろ。むしろ早くしてくれ。エミとすぐ住みたいんだ。」

私は、後でトラブルにならないように、契約書を作ることにした。健太は面倒くさがっていたが、私が「あなたも損はしない」と言うと、しぶしぶ承諾した。

2週間後、私は契約書と離婚届を用意した。

「内容は確認した?」
「してないけど、サインしたぞ。離婚届と財産分与の件だろ?ざっとしか読んでないけど、嘘は書いてなかったし。」
「そうならいいわ。離婚届は出しに行くわね。」
「ああ、ならさっさと出て行ってくれ。金は払うから、お前はこの家から出て行け。」

私は荷物をまとめて家を出た。健太は「やった。これで俺とエミの新生活が始まる」と喜んでいた。

数日後、私はエミに会いに行った。

「エミ、ちょっといいかしら。」
「あら、どうしたの?急に仕事の用事?」
「いいえ、仕事の件じゃないわ。あなた、健太と浮気してるわよね。知ってるわよ。」
「え、何のこと?」
「知らばっくれないで。どうせもう分かることでしょ。」
「…バレてたの?」
「知らないふりをするのは大変だったわ。毎日職場で顔を合わせてたからね。」

エミは、開き直って笑い出した。

「ねえ、今更何?もう離婚するんでしょ?」
「ええ、するわよ。」
「マジで?聞いたわよ。家を買うんだって。それなのに住めないなんて、かわいそうね。」
「あんた、金だけ払って損したわね。しかも、健太を奪ったのは私。女として私の方が上ってことも証明されたわ。」

私は、エミの言葉に怒りが湧いたが、冷静を保った。

「何が大事かは人それぞれよ。」
「負け惜しみを言ってるだけよ。健太はエリートで年収もいいし、選ばれた私が勝ち組。あんたは負け犬。しかも、これからは正常の豪邸で優雅な生活をするの。あんたは古い家具でも持って行って、せいぜい楽しんでね。」

私は何も言わずにその場を去った。

翌日、私は引っ越しの手配をしていた。近所の原さんが手伝ってくれた。

「今、家を出たよ、原さん。」
「そうか。それは良かった。作戦はうまくいったかい?」
「うん。まあ、なんかはめたみたいで心苦しいよ。」
「はめた?変なことを言うね。君は旦那さんの言う通りにしたんだろう。」
「そうだけど、旦那さんが見積もりを勝手に見ていたのが悪い。配偶者といえど、プライバシーはあるからね。」
「その辺の境界線を踏み越えちゃだめだよ。」
「確かに。それに、君は何か悪いことをしたのかい?旦那さんに言われた通り、見積もり書の中にあった家を買った。そして、それを財産分与した。しかも、旦那さんは手続きをほぼ君に丸投げしてね。もしちゃんと向き合っていたなら、どこかで気づくはずだよ。気づいていない時点で、向こうにも落ち度はあるさ。」

原さんは、私が作った契約書を弁護士に確認してもらっていた。そして、その契約書を弁護士に預けておくように言ってくれた。

2週間後、健太から電話がかかってきた。

「これ、どういうことだよ。言われた住所に行ったら、正常の豪邸じゃないじゃないか。田舎の土地だし、家も狭いし、話が違うだろう。」
「話が違うって、どういう話になってるの?」
「お前、買ったんだろ?なんでこんな田舎のところになってるんだよ。」
「ああ、それね。確かに家は買ったわよ。2つね。」
「はあ?」
「あなた、見積もり書を見たって言ったわよね。実は、見積もり書は複数あったのよ。あなたが勝手に見ていたのは、その中の1枚に過ぎなかったわ。で、あなたは言ったわよね。『見積もり書の家を買え』って。だから、買ったわ。田舎で使い勝手の悪そうな土地をね。」

健太は怒り狂った。

「ちょっと待てよ。家を2つ?そんな金ないだろ。」
「その田舎の土地はね、知り合いのおじいさんが譲ってくれたのよ。ものすごく格安でね。使い勝手が悪くても、平屋にして駐車場にすれば、少しばかりのお金にはなるかもしれないってね。そこまでするつもりはなかったんだけど、場所が気になったから、見積もり書というか、家の見取り図を送ってもらってたの。」
「でも、ならお前、今どこに住んでるんだよ?」
「私?私は、あなたが欲しがってた家に住んでるわよ。」
「はあ?なんで?ていうか、それは財産分与した家だろう。」
「お金の問題なら、この家は、祖父から遺産で買ったものよ。遺産で買ったものは、財産分与の対象外だそうよ。だから、対象になるのは、その田舎の土地だけ。そして、私は契約書通りに名義変更した。それだけよ。その土地はあなたのものだから、好きにしてね。」

健太は「こんなの策略じゃないか。はめやがったな」と叫んだ。

「変なことを言うわね。はめたって、どこが?私はちゃんと言われた通り、あなたが見ていた見積もり書の中で決めたわよ。財産分与の対象になるよう、自分のお金で買える家をね。あなた、全部私に丸投げしたじゃない?自分で契約しなかったのはそっちでしょ。それに、手続きを人に任せるなら、ちゃんと確認するべきだったんじゃない?そんなあなたが『早くしろ』ってせかしたから、私が全部手続きしたのよ。それで文句を言われても困るわ。」

健太は黙り込んだ。

「でも、正常の豪邸って、あなたが勝手に思い込んだだけでしょ。私はそもそも豪邸に住むなんて一言も言ってないわ。勝手に思い込んだのはそっちじゃない。」

数日後、エミからも電話がかかってきた。

「ねえ、エミ。どう?新しい家は、あんたのせいで本当に最悪なんだけど。」
「あら、どんな感じで最悪なのかしら?近隣トラブル?それはあいつが悪いの。私は知らないわ。それよりも、せっかく買った家具が全然入らないんだけど、どうしてくれんのよ。気に入ってた大きなソファーも横幅が大きすぎるし、ダイニングテーブルも玄関に通らないの。」
「それは大変ね。せっかく買ったのに。こんなことになるなんて。高級だから大きな家具にしたのよ。家を見ずに家具を買ったのが悪いんじゃない?」
「離婚後に家具は私がもらっちゃったから、あなたたちは何もないのよね。いい家具をくれてありがとう。」

エミは怒り狂った。

「あんた、まさか最初からそのつもりで…」
「ここまでうまくいくとは思わなかったわ。正直、土地って高いから、財産分与としてはこっちの方が損をしてるんだけどね。でも、使い勝手のいいものを手放したくなかったし。こっちは快適よ。広々としたリビングに使いやすいキッチン、毎日快適に過ごしてるわ。ああ、家具が入らないなら、こっちで引き取るわよ。多分、余裕で入るから。」

エミは「私を見下すな。女として負けてるくせに」と叫んだ。

「その『女』っていうのは、美貌のこと?美しさなんて、年と共に変わっていくわ。勝ち負けなんて、そもそもないのよ。」
「私の方が優れてるに決まってる。そうよ、そうに決まってるわ。」
「ああ、あなた、何かにつけて私と競ってたわね。新卒で入社して、成績はあんたの方が上で、むかついてたのよ。私は愛想が良くて周りに人がいたのに、大事な仕事を任されるのはいつもあんた。影で私は仕事ができないって笑われてたの。『笑ってお茶だけ入れてたらいい』って。見返したいって思うのは当然でしょ。」
「それは仕事で見返せばよかったじゃない。人の旦那を略奪した結果がこれ。あなたたちは田舎の土地で狭い家に押し込められて、近隣トラブルに悩まされて、挙句の果てには買った家具も入らない。大変ね。」

エミは「むかつく。ふざけんな」と叫んで電話を切った。

数日後、健太とエミに慰謝料請求の書類が届いた。

「おい、なんだよこれ。慰謝料請求?こんな金払えるわけないだろ。」
「弁護士を通じてお願いしているから、連絡は弁護士にしてくれない?」
「いや、待てよ。慰謝料の金額見たか?こんなの無理だって。」
「慰謝料50万なんて、よくある話でしょ?それに、浮気の証拠は揃ってる。正式に請求してるんだから、拒否はできないわよ。」

健太は「こんなのありかよ」と叫んだ。

「浮気した方が悪いわ。今、あなたの手元にあるのは、田舎の土地と入らない家具だけでしょう。そんな状態で50万も払いたくないわよね。」

エミも同じように慰謝料請求を受けていた。

「同時に慰謝料請求が来たんだけど、なんで私まで?」
「知らねえよ。俺だって払いたくねえのに。」
「どうするのよ。こんなゴミみたいな土地しかないのに。」
「こんな家、嫌。すぐ売ってよ。」
「売りたいけど、無理なんだよ。この土地を売っても、大した金額にならねえんだよ。」
「そんな…」
「実家はもう売って、家を買う金にしてるし。こんなはずじゃなかったのに。」

数日後、健太が泣きついてきた。

「頼む。助けてくれ。」
「今更何?お金は支払ってよね。」
「やろうとしたんだよ。土地を売ろうとしたけど、手もつかねえし、焦って仕事ででかいミスをしちまって、職場での立場も危ういんだよ。」
「それは自業自得だし、助けてくれって、どの口が言ってるの?あなたが私に何をしたか、覚えてるよね。」
「だから謝ってるだろう。」
「謝って済むレベルだと?浮気をして、私を追い出して、散々馬鹿にして。あの時、私がどれだけ悔しかったか、悲しかったか、あなたには分かる?」
「それは悪かったと思ってる。」
「悪かったと思ってるなら、最初からしなければよかったのよ。私はあなたのために引っ越し先まで全部手配して、手続きも全部やらされたの。しかも、浮気相手の前で私を惨めだと笑われてね。あなたは私の時間も感情も全部踏みにじったの。弁護士を通じてお願いしていることは変わらないわ。それ以上でも以下でもない。さようなら。」

健太は「待ってくれよ。頼むよ」と叫んだが、私は電話を切った。

同時に、エミからも連絡が来た。

「お願い。少しだけでいいから助けて。職場で浮気が知れ渡って、いづらくなってるの。このままじゃ会社をやめないといけなくなる。」
「あなたに助けてと言われる筋合いはないわ。職場で毎日私の顔を見ながら、ずっと裏切り続けてたよね。それだけじゃない。私が傷ついているのを分かってて、わざわざ連絡してきて『惨めだね』と笑ったじゃない。あれは本当に許せなかったわ。」
「それは…その…」
「あなたは私のこと、見下してた。同じ職場で毎日笑顔で話しかけてきたのに。その裏で健太と関係を続けてさ。私に向かって『金だけ払って損したね』と笑い飛ばしたじゃない。」
「ごめんなさい。本当に反省してる。」
「既婚者だと分かってて近づいて、それで今更反省?都合が良すぎるわよ。女として上だと思ってたんでしょ。でも、結局どうなった?健太と知り合いながら、狭い家に押し込められて、仕事も失ってさ。これがあなたの選んだ結果よ。自業自得じゃない。」
「お願いします。なんとかしてください。」
「あなたは私から全部奪ったと思ってるようだけど、結局あなたは何も手に入れられなかった。健太も家も仕事も、全部失ったじゃない。女として上?笑わせないで。あなたの手元には何も残ってない。田舎の土地と入らない家具と、知り合う相手だけ。それで私に泣きついてくるとか、恥ずかしくないの?」

エミは「う、で、でも…」と言いかけたが、私は遮った。

「そういうの、いらないわ。私が傷ついているのを分かってて、わざわざ連絡してきて笑ったこと、絶対に忘れない。だから、永遠に許すこともないわ。どうか2人で、罵り合って生きてね。惨めにね。」

私は電話を切り、すっきりした気分だった。

後日、原さんと会ってお茶をした。

「よく頑張ったね。うまくいって良かったじゃないか。私もいらない土地をようやく手放せたしね。」
「それにしても、原さんって何でも知ってますよね。弁護士さんも紹介してくれたし、土地だって引き取ってくれたでしょ。普通の人じゃないですよ。」
「私はただの隣人だよ。」
「ああ、そうか。今は隣人じゃなかったね。」
「え?」
「ああ、そっか。引っ越しちゃったから、君の新しい家の隣にでも引っ越そうかな。」
「それはそれで面白そうですけどね。今はお隣さんがいなくて寂しいからね。こんな老いだけど、また相手してくれるかな?」
「もちろんです。これからもよろしくお願いします。」

その後、健太とエミは慰謝料を払えず、田舎の土地の家で罵り合う日々を送った。健太は仕事でミスが続き、職場での立場も危うくなり、左遷された。エミは職場で浮気が知れ渡り、いづらくなって退職した。2人は収入を失い、返済のために借金をし、返済に追われている。健太の実家はすでに売却済みで、帰る場所もないため、近隣トラブルが続く中、まだあの家に住んでいるそうだ。

一方、私は正常の家でのんびり暮らしている。いつも挨拶をしていた原さんがいなくて少し寂しいが、離れていても人の繋がりは消えることはない。その証拠に、今も月に1度会ってお茶をしている。

だからこそ、これからも人との繋がりを大事に生きていこうと思う。

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