家の中で、夫は私をまるで透明人間みたいに扱った。LINEでは「うん」と返事が来るのに、隣に座ればスマホの画面すら見せてくれない。娘を産んでから三か月、会話は全て一方的な命令か、ため息だけ。
「俺の話すことなんてどうせ手伝えばかりじゃん」
食器を洗ってほしいと頼めば、大黒柱の手を汚す気かと笑われた。ゴミ捨てすら「玄関に出しとけ」と丸投げ。私が熱で動けなくなった夜も、夫は飲み会に出かけた。
「お前の体調管理不足だろ。言い訳すんな」
頭が割れるように痛くて、腰も砕けそうだった。娘は抱っこをやめれば泣き止まない。頼れる人は誰もいなくて、私は玄関の鍵を開けて、ご近所さんにLINEを送った。
「すみません、今夜だけ娘を見てもらえませんか」
翌日、病院の検査結果を握りしめて、私はひとつの決意を固めた。家に帰ると、夫はソファでゲームをしていた。私の存在すら認識していないかのように。
「検査結果、どうだった?」
ようやく口を開いたかと思えば、その口調は知らない人に向けるみたいに冷たかった。私はゆっくりと、一つの紙切れを差し出した。



