「司さん、これどういうこと?」
「あら、こちゃん。私がその家を出て行ってから半年ぶりね。そんなことは今はどうでもいいの。相変わらず元気そうで安心したわ。それで一体どうしたの?」
「家賃よ。家賃。義理とはいえ母親なのに、私の家賃も払わないなんて無責任すぎるわ。」
「は?家賃?」
「こちゃんに払うって約束してたでしょ。」
「いや、まあ、確かにしたと思うけど…」
「だったらちゃんと払ってよ。この半年、1円も払われてなくて困ってたんだから。なんで私が払わないといけないの?」
「司さん、自分がやったことを忘れたの?」
「私がやったこと?」
「司さんのせいでパパも大変なんだからね。」
「パパって…」
「そうよ。パパは優しいから多めに見てるみたいだけど、私は司さんのしたこと許す気ないから。」
「ちょっと本当にごめんなさい。さっきからずっと怒ってるみたいだけど、何がどういうこと?」
「知らばっくれて。」
「司さんがそういう人だとは思ってなかった。うん。だからせめて説明してくれないと。」
「家賃を払う責任があんたにはあるの?それとも連れ子だからどうでもいいってこと?」
「え?そういうことじゃないわよね。私は状況を説明してくれって言ってるんだけど、あくまで知らばっくれるってことね。もういい。」
「家賃払わないならパパと離婚しろ。」
「え?」
「これは決定事項だから、あんたに文句言う資格なし。分かった?」
翌日。
「健一、ちょっといい?」
「おお。どうした?司から連絡してくるなんて珍しいな。」
「昨日、こちゃんから連絡があったのよ。」
「まあ、お前らは別に仲悪かったわけじゃないし。何だ、大学のことで相談とか?」
「いや、こちゃんの家賃払えって言われたんだけど。」
「え?家賃?しかも払わないと私と健一を離婚させるって。」
「私たち半年前にもう離婚してるわよね。」
「ああ。あ、そっか。そっか。」
「にや、そっかそっかじゃなくて、これ一体どういうこと?」
「すまん。こには俺とお前は別って伝えてあるんだ。」
「いや、え?どういうこと?」
「ほら、こってこうすごく不倫とか嫌いだろ?あなたの前の奥さんが不倫して出ていったからでしょ。」
「そう。」
「それ以来、ドラマとかでも受け付けなくなってな。そこまで分かって不倫した男がいるとか切れるわ。」
「そこなんだよ。」
「どこなんだよ?」
「俺が不倫してお前と離婚した。そんなことをこが知ったらどうなると思う?良くて絶交、悪ければ二度と父親扱いしないんじゃない?」
「一から説明されたんじゃないの?」
「パパ、しほさんから聞いたの?」
「そう。」
「バイト代で貯めてたお金も全部使うつもり?」



